2007年 6月議会報告

生産緑地制度の一層の拡大

和歌山市は昨年から「生産緑地制度」を導入しました。制度は和歌山市が都市計画法に基づき和歌山市を「市外化調整区域」「市街化区域」に二分し、市街化区域指定の農地の固定資産税を定期的に引き上げ、市街化を図ってきました。
そのため、農地の固定資産税は調整区域農地に比べ、30~40倍にも引き上げられてきました。市街化区域の農家の方からは「これでは農業が続けられな い」「一生懸命、米や野菜を作っても、税金や肥料代、農機具の借金にも足りない。農業が続けられない」との声が寄せられていました。
議会では「制度が導入されて1年ということもあり、全農家の方が制度そのものの内容が行き届いていない。全ての農家へ制度導入を知らせる」ことを要請しました。

市は「『市政だより』『農協』等を通じて普及、宣伝を行い、さらに徹底する」、と答弁をしました。

森林公園の整備

関西空港の第二期工事が完了した現在、和歌山市の森林公園が土取りによって破壊された跡地は、土取り事業者によって復元することとなっています。 土取りによって破壊された森林公園としての復元が、わずか3割であり、残りの公園跡地の使用目的が明確でないことを指摘し、その対応を質しました。
また、私は森林公園として復元される部分は「雑木林」として、自然公園とすること。残地は市民の皆さんのために使用できる計画とすることを指摘しました。

これに対し市は森林公園として復元される部分については「樹木林のほか土地の低い部分をもうけ、湿地や沢となり自然林となることを期待してい る」。公園とならない土取り跡地は「県と土地開発公社、和歌山市で構成する加太地域開発整備推進協議会で協議することとなっている。市は公園利用者の利便 性を考慮した活用方法を考えなければならない、と考えている」と答弁しました。

また、既存の「森林公園」に生息するカスミサンショウウオの保存を訴えました。カスミサンショウウオは絶滅危惧種・地域個体群にランクされた希少動物です。
和歌山市は「希少動物保存のため、専門家と協議する」との答弁をしました。