2021年9月議会一般質問報告

<太陽光発電事業>

 和泉山脈に計画されている「旭メガソーラー西庄発電事業」について質問をしました。計画地は30年前に住宅地にするために他の事業者が開発し、工事の途中で撤退した場所です。3つの深い谷を埋めた造成地で、盛土の強化を確認しようにも、事業者は30年前の地質調査資料しか提出していません。地元住民からは約8000筆の建設反対署名が県と市に出されていて、「この土地は安全なのか」など住民から不安の声がたくさん上がっています。
 近年、大きな地震や集中豪雨による災害が各地で起こっている中、住民の不安は計り知れません。防災・減災という点でも市としてしっかり考える機会だと思います。

Q:
 造成工事等の許可申請はなされているのか、ため池が雨水などの放流地となると思うが手続きはされているのか
A:
 太陽光発電事業への変更に関する相談は受けているが手続きはされていない。ため池への申請書は提出されているが不備があったため補正を求めている段階、その後書類の提出はない。
Q:
 盛土など造成工事に関する安全性は確認されているのか。
A:
 都市計画法、宅地造成法に基づく技術基準に適合する必要があり、工事全体について改めて審査することになる。
Q:
 市民の安全を守るべき市長として大規模開発についての考えを聞かせてほしい。
A:
 防災・減災対策の重要性は高まっており対策を強化しているところ。市民の安全・安心を確保することは当然の前提であると考えている。

<生活保護行政について>

 生活保護利用者の自動車保有について質問しました。下肢に障害があり義足で生活されているYさんは、急病で保護申請をされました。早くに仕事を見つけるという理由で車を保持したまま保護を開始されましたが、使用は認めらず、外出するたびに苦労しているとのことでした。最寄りのバス停まで20~30分かかり、長時間歩行するため足が痛み、買い物や求職活動にも支障をきたしているとのことです。Yさんにとって車は生活を維持するために欠かせないものというのは明らかです。生活保護法4条1項は「利用しうる資産」の活用を要件としています。Yさんの自動車の使用は、資産活用の観点からも当然認められるべきだと考えます。
 また、全国市長会が国に毎年提出している「保健福祉施策に関する要望」を見ると、毎年「自動車保有条件の緩和」を要望しています。実施自治体である全国のそれぞれの市長が、地方で起こっている様々な事例を通して毎年要望を行っていることと思いますが、本市の考えはどうか質しました。

Q:
(自動車の利用について)個別的に判断し、求職活動や買い物に自動車を利用することは認められるべきだと思うがどうか。
A:
 買い物など日常生活に用いられる自動車の使用については「認める段階には至ってない」との厚生労働省の考えもあり、認められない。
Q:
 生活保護制度における自動車保有のあり方について市長はどのように考えるか。
A:
 国の判断に基づき対応する。