2021年12月議会一般質問報告

<生活保護のエアコン設置>

 近年、記録的な猛暑が続くなか、熱中症で命を落とすケースが相次いでいることから、厚労省は2018年、生活保護利用者にエアコン設置の支給を認める通知を出しました。
 しかし、新規利用者や転居された方など設置要件に制限があるため、対象から外れた方は貸付制度を利用しなければなりません。生活保護利用者のうち426世帯がエアコンのない生活を送っていることが調査で分かっており、早急に対策をとるべきです。
 今年7月、冷房を付けたいと相談に来た80代の女性は、設置要件から外れているため貸付制度を案内されました。手続きが煩雑で、炎天下のなか何度も足を運び、やっと設置できたのは9月末、そろそろ冷房が要らない季節になっていました。しかも今後、最低限度の生活費である保護費から毎月返還しなければなりません。
 熱中症から市民守るためには不十分な制度で、市独自で対象者を広げるよう求めました。市長は、「市独自は難しいが、すべての被保護世帯が対象となるよう国に要望していく」としました。

<校則の見直し>

 ある中学生から、「修学旅行前に体育館に集められ、カバンの中のチェック、下着のチェック、ボディータッチや靴の中まで見られ、囚人扱いと感じた」という話を聞きました。
 市立中学校すべての校則を読むと、髪型の厳しい制限、肌着の色指定、さらに合理性・必要性に乏しい校則がいくつもあります。
 いま全国的に、特定の髪型を禁止したり、下着の色を指定するいわゆる「ブラック校則」が人権侵害にあたるなど議論されていますが、こういった世論のなか、今年6月文科省は、「校則が子どもの実情や社会常識に合った内容になっているか、絶えず見直すよう求める通知」を全国の教育委員会に出しました。
 通知にもあるように、見直しに際には生徒に考える機会や改定手続きの明文化も必要で、生徒や保護者に周知するよう求めました。阿形博司教育長は、「教育的意義を十分認識したうえで校則の見直しに取り組む」としました。