<こども医療費助成制度について>
こども医療費助成制度は、国民的な運動の広がりのなか拡充がすすめられてきました。和歌山市でも大きく運動が広がり、いまでは中学校卒業まで医療費が無償となっていますが、所得制限が設けられています。県内で所得制限があるのは橋本市と和歌山市だけで、全国中核市でも少数派となっています。
子どもに係る医療費は親の所得で線引きせず、すべての子どもの権利保障という観点で支えていく姿勢が必要で、制度の趣旨から考えても所得制限は撤廃するべきだと指摘しました。
また所得限度額の根拠を問い、今より100万円ほど下回る平成18年度の国の児童手当に準じていることがわかりました。現在4100人の方が制度から外されているということですが、所得制限ギリギリで、特に持病を抱えた子どもがいる家族にとっては子どもの医療費が大きな負担になっているという実情を報告し、自治体として制度の拡充に踏み込むべきではないかと問いました。市長は、「限られた財源のなかで所得に応じた施策を実施している理解してほしい」と答弁しました。
<生活保護行政について>
生活保護世帯の暑さ対策、エアコン設置について質問しました。毎夏、記録的な猛暑が続く中、2018年度に厚労省は生活保護世帯へのエアコン購入費の支給を認めました。しかしこの制度を使ってエアコンを設置した世帯は和歌山市でわずか19件で、この夏も多くの生活保護利用者が熱中症で搬送される事態が相次ぎました。その原因にエアコンを設置したくても制度の対象から外れる方が多いこと、エアコンがあっても電気代が捻出できず使えない方が多いことがあります。「健康で文化的な生活」どころか命に危険が及んでいる状況で、市として何らかの対策をとるべきではないかと指摘し、エアコン設置への積極的な援助と安心してエアコンが使えるように夏季加算も同時に求めました。市長は「市独自の補助制度は困難だが、全世帯が対象となるよう国へ要望する」と答弁しました。