就学援助制度の拡充について
貧困が子どもの学力低下・低学歴に繋がり、低収入の貧困家庭が生まれる悪循環が報告されています。また、公的支援の不足が指摘されており、最低限度の公的支援である、就学援助の国基準への引き上げは、行政の責任です。
今年度から、「新入学児童生徒学用品等」の支給単価が小学校で40600円に、中学校は、47400円と大幅に引き上げられました。和歌山市は、それぞれ19900円、23550円となっており国基準との差が拡大し、制度の不十分さが際立っています。
当局は、支給基準の引き上げや支給単価を国の基準に近づけるよう努力していると答弁しましたが、県下の多くの自治体は今年度の改訂に伴い支給額を国の基準に引き上げています。これは、これまで和歌山市が引き上げてきた増額分の合計金額を上回る金額です。『近づける』という姿勢ではいつまで経っても低い水準から抜け出すことはできず、改善に向けて当局の姿勢が弱いといわなければなりません。支給基準についても、多くの自治体では生活保護基準の1.3倍程度で、和歌山市の1.0倍は最低の水準です。
子ども達の学ぶ権利を保障するためにも就学援助制度は重要であり予算の確保を求めました。
住宅の購入補助を
発達障害を持つお子さんを育てている方から、マンション住まいではご近所に迷惑がかかるので戸建てに移りたいとの相談がありました。こうした悩みは、乳児期の夜泣きや兄弟が多くついつい大騒ぎしてしまう家庭も同じ悩みがあります。
平成26年度に終了した住まいづくり奨励金制度は、アンケート調査で70%以上の方が制度の継続を望んでおり、24年度からは、中古物件の購入も対象となったことで、経済基盤の弱い世帯への助成という趣旨を強めた制度です。経済的な理由や立地条件などなかなか転居に至らない世帯への支援として、こうした制度の導入を求めました。
また、近年、低収入であるため新築では高すぎるといった予算的な理由や、狭い新築よりも広めの中古住宅がよいといった住環境の理由から、中古住宅の購入を考える方が増えています。中古住宅を購入する際は、リフォームが必要となります。また、居住者がなく、適正に管理されていない空き家の対策が問題になっています。一戸建ての空き家の増加が指摘されていることや、人が住まない住宅は老朽化が進みやすいため、中古物件の流通促進は、空き家対策として有効ではないかと指摘し中古住宅購入の際のリフォーム助成を求めました。