2019年12月議会報告

学童保育について

 9月議会において、学童保育の民間委託が突如議案に上がってまいりました。日本共産党市会議員団は、突然の方向転換であり、利用者にも指導員にも全く知らされていない事など指摘し計画的な人員配置をはじめ必要な予算配分するべきだとして反対をいたしました。
 今後、直営として引き続き運営する事になった場合はもちろんですが、委託になった場合でも、実施主体である行政の姿勢が問われる事に変わりません。
 しかし、受託業者の決定までに行われた説明会は、開催回数5回、参加者は114名に留まりました。学童を利用する児童は3500人で、十分な規模での説明会が開かれたとは言えません。しかし市は、有意義な説明会であったと答弁しました。
 また、学童保育の質の向上や指導員不足の解決に欠かせない指導員の処遇改善に向けての対策は、募集方法の工夫に留まっていて抜本的な対策を行っていません。民間委託に際しても処遇改善の明確な対策は位置づけられておらず、子どもたちの放課後の生活の場として整備されてきた、学童保育事業に真摯に向き合う姿勢が見られません。
 改めて、安心・安全の生活の場として発達を保障できる学童保育について熟考するよう求まました。

平和問題について

 ローマ教皇が来日し「恐怖と相互不信を土台とした偽りの確かさの上に、平和と安全を築き確かなものにしようという解決策は、人と人との関係を蝕み、相互の対話を阻んでしまうものです。国際的な平和と安定は、相互破壊への不安や壊滅の脅威を土台としたどんな企てとも相いれないもの」と述べ、核兵器や大量破壊兵器による抑止力を否定し、国際的な平和や安定にむけての発信を行った事や、核兵器禁止条約に署名した国が、80か国、批准した国は34か国になり、発効に必要な数の50か国に届きつつあること。本市も参加している平和首長会議でも、核兵器禁止条約について「この条約を実効性のあるものとし、核兵器のない世界を実現させるためには、核保有国及びその傘の下にある国を含む全ての国が条約を締結しなければならない」として条約の早期締結を求めている事に触れ、ヒバクシャ国際署名への市長の署名を求めました。市長は、国際状況を配慮しながら考える」と答弁しました。
 また、本市の平和事業について、充実を求めるとともに、被爆者健康手帳に対する認識が乏しくなりつつあることに触れ、被爆者の方に無用な負担がかからないよう周知を求めました。

2019年9月議会報告

聴覚障害について

特に加齢性の難聴について質しました。難聴の原因は、動脈硬化による血流の障害にあるとされています。聴力の低下は、生活や健康などに幅広く影響する他、脳機能の低下にも繋がるため症状が進行すると社会的な孤立や認知症を発症する危険が高まります。
現在、和歌山市でも、補聴器を購入する際の補助制度はありますが、聴覚障害の6級以上でなければ利用できません。
しかし、日本耳鼻咽喉科学会では、2017年の国際アルツハイマー病会議で「認知症の症例の約35%は、潜在的に修正可能な9つの危険因子に起因すると発表し、その際予防できる要因の中で、難聴は認知症の最も大きな危険因子であるという指摘がなされたとして、難聴のために音の刺激など少ない情報量にさらされると脳の萎縮や神経細胞の弱まりが進行し認知症の発症に大きく影響する事が明らかになってきた」としています。また、抑うつ状態に陥ったり、社会的に孤立したりする危険性が指摘されています
そのため補聴器の使用など早期の対策が求められている事から、補聴器購入補助、調整やリハビリへの支援を求めました。
併せて、磁気ループの利用促進について質しました。

コミュニティセンターについて

現在、和歌山市には7つのコミュニティセンターが設置をされています。市としては10館構想を元に設置が進められており、地域の皆さんからも設置を求める声は大変大きく未設置の地域への取り組みが求められます。
コミュニティセンターには、生涯学習などの割が求められていますが、この点では、公民館をしっかりと整備していくという事も考えられます。しかし、実際には、老朽化が進んでいるといった状況があり、加えて自助・共助に偏重した政治の流れによりコミュニティセンターの地域活動の振興という役割が非常に重要視されています。
現在、健康増進から防災や防火・防犯活動、公園の衛生管理や住環境の整備などの幅広い分野での取り組みが住民活動に委ねられています。また、大地震や災害規模の気象状況があり、雨の降り方が局地化、集中化、激甚化してきている中で、最大規模降雨を想定して、色々と改定する取り組みが進められています。こうした状況の変化も要望の背景にあります。
避難時の住環境は、健康面でも重要であるため避難所としての機能などを備えたコミュニティセンターの設置に向けて議論を始めるよう求めました。

2019年6月議会報告

子どもの貧困対策について。

 市は、こどもの貧困対策について、来年度から始まる第二次子ども・子育て支援計画の中に貧困対策に特化した項目として位置づけるとしました。しかし、子育て支援計画は、子育て支援法に基づくもので、ここでは、『子育ての第一義的な責任は、保護者に有する』と位置づけられています。こうした位置づけは、社会問題である子育てや子供の貧困の問題が個人の責任に転嫁される恐れがあります。
 また、少子化対策が大きな目的であり、その下で公立の保育所と幼稚園の統廃合など受け皿のみを拡大し、保育士の待遇や保育環境の整備を棚上げにした施策が進められていて、子どもを中心においた取り組みなっていません。
 このように、目的の異なる施策を同じ枠組みで議論・協議するべきではなく別建てで対策を進めるよう質しました。
 また、所得が増えていないにも関わらず就学のための費用負担が増えている事や実態調査における相対的貧困の実態と生まれた環境により子どもの成長が左右されないようにとする法の主旨を踏まえ、就学援助制度の対象の拡大など制度の充実を図る事。実態が表面化しづらい子供の貧困をしっかり掴み学校や家庭で悩みを抱えている子供たちを支援するスクールソーシャルワーカーの加配を求めました。
学校司書について。
 新市民図書館を拠点とした学校図書室の支援として、各小中学校への定期的な司書の派遣・巡回とあり、その内容を伺ったところ、指定管理者との間で新しい市民図書館の司書が小中学校に出向き、司書教諭と連携するとともに図書ボランティアに対して支援を行う事について協議しているとの事でした。
 しかし、司書教諭の先生も担任を持っているなど多忙な中で、図書館の機能が十分に発揮されていない状況あり、それを改善するために学校司書の配置が求められているのが実態です。また、学校図書館の運営は、校長の指揮監督の下で学校が主体的に取り組むものであって、市民図書館次第で学校図書館の運営が左右される事は望ましくありません。さらに、市民図書館と学校の連携は、法律に位置づけられていて、本来、協議が必要になるものではありません。
 これらの点を指摘し、学校図書館の機能を十分に活用するためには、
学校が学校図書館の運営を主体的に担う事の出来る体制が必要として、専門・専任・正規の学校司書の配置が必要だと求めました。

2018年2月議会報告

保育行政について。

①広域入所
この制度は、在住の市町村以外の保育所に入所する制度。仕事の都合や第二子以降の里帰り出産時に保育所への入所を希望される方もいるため広域入所制度の実施を求めた。
市は、待機児童が発生しているため解消次第、弾力的に運用すると答えたが、解消の見通しは不透明。
児童福祉法では、保育の適切な実施のため調整を位置づけており、受け入れ可能な園から受け入れるよう要望。
②延長保育料
新制度に移行した事で11時間と8時間の保育時間が示され、この区分ごとにお迎えの遅れなども含め、延長料金が発生している。兄弟別々の保育所に預けなければならず、お迎えに時間が掛かる事や仕事の都合や交通事情など個人の努力では改善が困難な事由に料金が伴い負担が生じており、無償にすべきと求めた。
市は、延長保育料について受益者負担と答えたが、保育は福祉事業のため、実施において国や地方自治体は責任を負わなければならない。
また、保護者は、勤務が不規則になる事もあり、必ずしも保育時間内で働けるわけではない。これは、非正規労働などの不規則な働き方の広がりや、女性保護規定の撤廃など母性が考慮されない法改正が原因であり、政治の責任であって保護者の責任ではない。
保育時間についても、家庭での生活リズムやお友達や保育者との安定的な関係が重視されており、生活の一部として保育が提供されているため、就労時間に合わせた保育時間の設定は困難。保育者の労働環境も守る必要があり、基本となる保育時間を設定する事は必要。
延長保育を受益と捉えるのではなく、多様化した就労形態と子ども達の健全な発育の為の保育との間に生じた齟齬をどのように埋めるのかが保育行政に求められる役割であり保護者の願い。延長保育料の徴収ではなく、安心して働けるよう延長保育の提供に必要な人員の確保等の体制の整備こそが必要と指摘。

DV被害への対策について

DVは、人権を著しく侵害する上、命に関わる重大な犯罪。市が実施した意識調査では、「相談をためらわれる」などの意見が多く、相談先として、警察が圧倒的に多数を占める。
また、DV対策として複数の窓口での行政手続が必要となる。何度も状況を説明する事は負担になる他、加害者との遭遇の危険性も高まるため、事情や必要な支援を共通の書類に記入し複数の手続きを1箇所で行えるよう、配偶者暴力相談支援センターの設置など、身近な行政機関として機能の強化を求めた。
市は、相談機能などを強化すると答弁。

2017年12月議会報告

まちづくりについて

市駅前地区のまちづくり勉強会が開かれ、土地を共同化し容積率を引き上げる事例やリノベーション事業などの事例が紹介されました。一方で住民の方々には、交通量の増加などによる生活環境の変化に対する心配や、このまま住み続けられるのかといった不安、歩いて生活用品が揃う街にしたい、若い人が商売をはじめやすくして欲しいなどの意見・要望があります。
勉強会については、「以前も再開発が上手くいかなかった」「他都市の例ばかり示されただけだった」などの意見があり、内容が参加者の想いと噛み合わなかった事に触れ、住民の皆さんの声をしっかり把握し、問題点を共有した上で課題を積極的に議論出来るよう進めるべきであった事や、そうした積み重ねが信頼関係の構築に繋がる事を訴えました。また、防犯や交通問題、街の美化などの取組を主体的に行うのは住民の方々であり、関係各課の職員も出席したワークショップなど行い住民の皆さんの意見をしっかり汲み上げるなど、住民主体の街づくりに向けた支援体制が必要だと質しました。

公共交通について

運転免許証の自主返納が増える一方で、移動手段がなくなり生活が成り立たなくなる事を心配する声があります。団塊の世代から免許証の保有が格段に増加する事もあり、免許証がなくても生活に困ることのないよう公共交通機関の充実が急がれます。
しかし、鉄道・バス路線の廃止距離も年を追うごとに拡大しています。市の調査では、公共交通不便地域にお住まいの市民は、31000人、うち高齢者は7700人です。移動が制限され日常生活や社会参加が乏しくなると健康の悪化などにも繋がるため、市民の移動の権利の保障は行政の重大な責任です。紀三井寺で運行中のコミバスは、地域の生活の足として欠かせない役割を果たしています。こうした制度を広げるためにも、運行にかかる市の負担率を引き上げるなど公共交通の充実のため抜本的な予算の拡充が必要だと質しました。
また、高齢の方からベンチなどの設置を求める声が多く寄せられている事や、大学の誘致に伴い免許の保有率の低い世代が増える事が予想されるため、ベンチやバスロケーションシステムの設置などバス停設備の充実など利便性の向上について質すとともに、運転手不足の解消についても、利便性だけで無く、特に安全面に関わる重大な課題であり、市としても事業者と協議する中で、改善に向けて議論をするよう訴えました。