2017年12月議会報告

まちづくりについて

市駅前地区のまちづくり勉強会が開かれ、土地を共同化し容積率を引き上げる事例やリノベーション事業などの事例が紹介されました。一方で住民の方々には、交通量の増加などによる生活環境の変化に対する心配や、このまま住み続けられるのかといった不安、歩いて生活用品が揃う街にしたい、若い人が商売をはじめやすくして欲しいなどの意見・要望があります。
勉強会については、「以前も再開発が上手くいかなかった」「他都市の例ばかり示されただけだった」などの意見があり、内容が参加者の想いと噛み合わなかった事に触れ、住民の皆さんの声をしっかり把握し、問題点を共有した上で課題を積極的に議論出来るよう進めるべきであった事や、そうした積み重ねが信頼関係の構築に繋がる事を訴えました。また、防犯や交通問題、街の美化などの取組を主体的に行うのは住民の方々であり、関係各課の職員も出席したワークショップなど行い住民の皆さんの意見をしっかり汲み上げるなど、住民主体の街づくりに向けた支援体制が必要だと質しました。

公共交通について

運転免許証の自主返納が増える一方で、移動手段がなくなり生活が成り立たなくなる事を心配する声があります。団塊の世代から免許証の保有が格段に増加する事もあり、免許証がなくても生活に困ることのないよう公共交通機関の充実が急がれます。
しかし、鉄道・バス路線の廃止距離も年を追うごとに拡大しています。市の調査では、公共交通不便地域にお住まいの市民は、31000人、うち高齢者は7700人です。移動が制限され日常生活や社会参加が乏しくなると健康の悪化などにも繋がるため、市民の移動の権利の保障は行政の重大な責任です。紀三井寺で運行中のコミバスは、地域の生活の足として欠かせない役割を果たしています。こうした制度を広げるためにも、運行にかかる市の負担率を引き上げるなど公共交通の充実のため抜本的な予算の拡充が必要だと質しました。
また、高齢の方からベンチなどの設置を求める声が多く寄せられている事や、大学の誘致に伴い免許の保有率の低い世代が増える事が予想されるため、ベンチやバスロケーションシステムの設置などバス停設備の充実など利便性の向上について質すとともに、運転手不足の解消についても、利便性だけで無く、特に安全面に関わる重大な課題であり、市としても事業者と協議する中で、改善に向けて議論をするよう訴えました。