2020年6月議会報告

1, 紀ノ川駅のバリアフリー化について

 市は今年度当初予算に紀ノ川駅のバリアフリー化の予算を計上しませんでした。
 紀ノ川駅にエレベーター設置を願う住民の皆さんは「紀ノ川駅をよくする会」を立ち上げ、事業者に3度の要望書や署名2624筆を提出してきました。提出時には「すでに設計図も出来ています」と設置を進める方向を示して下さいました。
 市はこれまで住民に対し「事業者が進めるとなればついて行かざるを得ない」と言ってきました。県も同様の認識でした。市は2018年策定の「和歌山市立地適正化計画」に「紀ノ川駅を地域拠点区域」として位置づけ、都市機能を維持誘導することで地域の生活サービスの維持・強化を図ります」としています。にもかかわらず予算化されなかった事に納得出来ないとの声があることから質問しました。

質問
 地域の要望は認識しているのか。事業者が活用を見込んでいた補助金の内容はどうか。予算化しなかったのはなぜか。また、事業者が予算化の意向がある中、今後どう取り組むのか。
答弁
 住民の強い思いは認識している。補助金の内容は、国土交通省の観光振興事業費補助金で、関西においてはJR西日本を除く大手民鉄等で、一定の要件を満たす必要がありますが、駅施設等のバリアフリー化に対し、1日の乗降客数の制限を問わず、補助対象となるものです。本市では、原則2020年末までにバリアフリー化が義務づけられている一日の乗降客数が3,000人以上の和歌山電鉄和歌山駅、JR宮前駅がバリアフリー化されておらず、まずはその駅のバリアフリー化に取り組んでいるところです。
市長答弁
 紀ノ川駅の一日の乗降客数は3000人未満と国の基準に満たないが、南海本線と加太線の乗換駅であり、地域の拠点駅でもあるため、駅前整備等の一体的な利便性向上に取り組んでいきます。

* 私は、3000人に少し届かないとされる紀ノ川駅にとって、エレベーター設置の実現に向け、こんな絶好の機会を逃したことは残念でなりません。事業者が予算化の意向がある中、一日も早くバリアフリー化の実現をと強く要望しました。

2, 和泉山脈の環境保全について

〈景観について〉

 和泉山脈にいくつものメガソーラーが計画されています。今後、新たな建設の可能性があるかも知れません。和泉山脈は和歌山市にとって景観の骨格をなす、自然豊かな山だと言われながら、広大な範囲のソーラーパネルが連なることにストップをかける明確な方法がありません。市の「太陽光発電設備等の設置に関する景観ガイドライン」の策定された2016年以降、市全体で届け出があったのは11箇所、和泉山脈では5箇所です。
 環境省は、今年2020年4月から太陽光発電事業が環境評価法の対象としました。更に環境評価条令の対象とならない小規模の事業であっても環境に配慮し、地域との共生を図る事が重要である場合があることから必要に応じてガイドライン等による自主的で簡易な取り組みをうながすべきとされています。そのガイドラインが「太陽光発電の環境ガイドライン」で、小規模であっても地域住民と適切なコミュニケーションを図る事が大切と書かれています。
和泉山脈には、葛城二十八宿があり、歴史的にも価値があるとして多くの方が取り組んでいます。日本遺産への認定を目指していると聞いていることから質問しました。

質問
 環境省の「太陽光発電の環境配慮ガイドライン」の内容を今後市に取り入れる考えはあるのか。また、和泉山脈にある葛城修験道に対する自然景観資源としての認識はどうか。より配慮が必要となっていると思うがどうか。
答弁
 環境省の「太陽光発電の環境配慮ガイドライン」については、市の実情を踏まえ、市の「太陽光発電設備等の設置に関する景観ガイドライン」への反映を検討していく。
 和歌山県、大阪府、奈良県にまたがる葛城修験道は、令和元年文化庁の「歴史の道百選」に選定された。これは、この道が歴史的価値を有する証でもある。現在、昨年に続き日本遺産の認定を目指している。今後も魅力的な歴史文化遺産を生かすべく取り組んで行く。太陽光発電設備等の設置については、歴史的景観資源への近接を避けるなど、適切に対応していく。

* 葛城修験道は私の17日の質問の2日後に日本遺産に認定されました。守るべき景観としての価値がさらに重要となったと思います。和泉山脈の自然と景観をまもり、活かす取り組みを皆さんと一緒に更に大きくしていきたいと思います。