2017年2月議会報告

メガソーラー建設計画について

六十谷駅近くの千手川を挟んで両側にメガソーラーの建設計画があります。西側は県の環境影響調査の対象からわずかに欠ける74.3ha(六十谷・直川・園部地域)。東側には132ha(直川・府中地域)で環境影響調査の対象となっており、合わせて甲子園球場の53倍という巨大なものです。下方に住宅地が広がり土砂災害特別警戒区域等に指定されている地域があります。森林伐採等による保水力の低下で土砂災害の危険性等が懸念されることから質問しました。

①六十谷・直川・園部地域への建設計画についても、隣り合う山中への計画であることから環境影響調査の対象とするよう県に意見を言うべきではないか。
(答弁)
府中・直川地域への計画については環境影響評価の方法書について環境保全の見地から、六十谷・直川・園部地域への計画については林地開発の事前協議に関する意見を県に提出している。
②自然環境、市民生活を守ることをどう考えるのか。
(答弁)
林地開発の許可申請があった時は、災害の防止、水害の防止、水の確保、環境の保全の4つ観点から知事へ意見を述べている。
③メガソーラー建設計画に対する認識と方向性、今回の計画に対する受けとめはどうか。
(答弁)
国として再生可能エネルギーの導入を進めており、自治体としても配慮していく必要がある。今回の計画は、環境面にも十分配慮した上で進められるべきである。
④長野県上田市では要綱をつくり事業主の責務として「防災の観点から十分に配慮し、開発行為に起因して災害発生を助長することが予想される区域については、開発区域として選定しないよう配慮しなければならない」(2016年1月1日施行)としている。和歌山市としても規制などを検討するプロジェクトームをつくるべきではないか。
(答弁)
県が適切に対応しているので現時点では市独自の規制を検討する必要はない。市として、市民の命と安全守る事を最優先に考えることは当然であり、現在も局横断的に情報を共有し、協議するなど連携して対応している。
⑤景観ガイドラインではどういう対応になるのか。その対応は事業単位か。
(答弁)
対応は届出される事業者単位で、十分な配慮を求めるためにも、出来るだけ早期の事前協議及び周辺住民への周知、理解に努めるよう事業者に協力を求めていく。
⑥私はこの計画はやめるべきだと思うが、市長はどう思うのか。
(市長答弁)
「発電所設置のための林地開発により災害等が引き起こされる様な事があってはならない」「今後、市民の命最優先に、林地開発許可申請に対する関係市町村長の意見として、これらの点を中心に申し入れていく」

重度心身障害児者医療費助成制度に精神障害児者の方も対象に!

和歌山市では、精神障害児者の医療費が重度心身障害児者医療費制度の対象外となっていることから格差是正を求めました。

「現在、実施自治体は7自治体(海南市、岩出市、紀美野町、南部町、串本町、古座川町、紀ノ川市)となっている。市として格差解消に向け最大限努力すべきです。また、若年性認知症の方も精神障害者の対象であり、年金の受給が出来る。初診が専門病院とは限らず、経済的に苦しい生活を余儀なくされた方がいる。介護関係者や障害者支援関係者など広く周知をし、経済的に苦しむ方のないよう取り組んでもらいたい。」と質問。

市は「精神障害児者が市の重度心身障害児者医療費助成制度の対象外であり、身体障害者や知的障害者と比較して、格差があると認識している。」「制度の拡充を県に要望したい」と従来の答弁を繰り返しました。また、周知については「今後も関係機関と連携を図り周知に努める」と答弁しました。