国民健康保険広域化でどうなる
2018年度から国民健康保険の広域化‐県単位化が始まり、市と県、両方が国保の保険者となります。県は財政を担当し、賦課・徴収・保険事業などは今まで通り市が担当します。市は、県が示す納付金を全額県に払わなければなりません。100%納付するために、保険料の引き上げや滞納処分が厳しくなるなど、起こりかねません。
財政安定化のためといいますが、国は、県単位化と同時に、負担公平化と称して入院費用の負担増、医療費の適正化として医療費の削減を打ち出しており、国保財政の安定化が、市民の負担のもとに行われるのでは意味がありません。いのちを守るセーフティネットとしての国保事業に、市が思い切った政策をもって取り組むよう求めました。
他に、国の保険者支援金総額1700億円(市には4億7千万円配分)の使途、国保料独自減免についてもただしました。
市長は「国民健康保険は医療のセーフティネットとして市民の健康を支えている、なくてはならない制度。独自減免、保険料引き下げについては、県内広域化による不確定要素があるため、効果や財政負担などを考慮して検討を進める。市民の命を守る市長として、和歌山市の意見が反映できるように努める。」と答えました。
福祉避難所の理解をひろげて
福祉避難所とは、災害の時に、高齢者や障害者のように何らかの支援が必要な方、一般の避難所では過ごすことが難しい方が避難する場所です。
一般の避難所で、要援護者スペースで過ごすことが難しい方がいた時に、市が協定を結んでいる福祉避難所へ依頼をして、開設できることを確認してから改めて福祉避難所へ避難をしてもらうことになっています。市は、高齢者施設など51カ所と協定を結んで指定しています。熊本地震では、福祉避難所自身が被災して開設できないところも多くあったうえに、一般に知られていなかったこと、世話をする人手が足りないことなどから、福祉避難所がなかなか機能せず、混乱したとの報道がありました。
必要な方がスムーズに福祉避難所を利用できるよう、福祉避難所の目的を市民に周知し理解を求めること、全体の避難所数はもちろん特に障害のある方が避難できる場所を増やすこと、福祉避難所での人手は市が責任をもって手立てすることなどを求めました。