福祉について
福祉については、高齢者や子どもなど社会的に弱い立場の人が犠牲になることのないようにとの思いから、・高齢者施策 ・指導監査の二つの視点からただしました。
2015年経済協力開発機構(OECD)の発表では、日本の高齢者の貧困率は19.4%となっています。また、一人暮らし高齢者の約半数は生活保護基準以下の収入という研究結果もあり、和歌山市に照らすと約4000人の高齢者が生活保護を受給せずに、保護基準以下の収入で暮らしていることになります。これらの人たちは、低年金に加え、医療や介護など社会保障にかかる負担で貯蓄を取り崩しての暮らしです。預貯金がなくなったらどうしようという不安の中で、外とのつながりも減りがちです。内にこもってしまうことのないように、高齢者の生活実態を調査し何らかの支援策につなげていくことが必要だと考えます。一人暮らしのみならず、高齢者のみの世帯や高齢に差し掛かった子どもと親との世帯、障がい者のいる世帯などの調査も必要と考えます。
また、保育園や高齢者施設で利用者が犠牲になることが続く中、そういう施設が法に基づいて運営されているかを調査し、場合によっては指導、改善を求めそれを見届けるのが指導監査です。何らかの市民からの通報があっても、虐待などの確証がないかぎり通知してから訪問するとの答弁がありました。しかしそれは、隠そうという意志のある事業者にその時間を与えることになり実態が見えなくなるのではないか、利用者に関わる事案であれば通知しないで行くことも必要だと主張しました。また、指導監査課が抱える対象施設は全部で3865件もあり、介護サービス事業所については計画も立てられない状況だとのことから、人員増を求めました。
社会的に弱い立場の方が犠牲になることのないように、よりきめ細かな手立てと実態を知るための努力を求めました。
経済政策について
経済政策について、産業振興基本条例に基づき、小規模事業所の活性化のために、住宅・店舗リフォーム助成制度の創設を求めました。この制度は、県内でも実施する自治体が増えており、市も経済効果を認めています。また市は、市の経済を支える小規模事業所の活性化は不可欠であるとも答弁しています。さらに、リフォーム助成制度は現在行っている耐震改修と同時のリフォーム助成より経済効果が大きいことは明らかです。市は「行政課題の解決と経済効果の両面に立ち総合的に判断して進めていきたい」と答えました。