国民健康保険について
国民健康保険は、国民に医療を保障する制度です。その制度が、国民の生活苦に追い打ちをかけ、人権や命を脅かすことがあってはなりません。
ところが現在、高すぎる国保料、保険証の取り上げ、深刻な受診抑制など、国民健康保険は、深刻な危機に陥っています。国が、国民から医療を取り上げようとしている時、市が、市民の命をまもるために力を発揮すべきです。
松坂市議は、医療にかかれず命を落とすという痛ましい全国の例をあげながら、以下の事柄について市の姿勢をただしました。
資格証明書の発行について
「滞納者との面談の後でなければ、発行しない」「連絡が取れれば保険証を渡す」というさいたま市のように、発行ゼロを目指すべきではないかと追及。市は、「ゼロを目指してはいるが、公平性維持のために必要な措置である」と答えました。
差し押さえについて
給料・年金などの生計費や、子ども手当などの公的給付は差し押さえは法律で禁じられている。それらが振り込まれた預貯金も、差し押さえるべきでないと追求。市は、「預金の支払い請求権は別のものだとの最高裁判決がある」と、答えました。
市独自の2割減免について
対象となる人の1割しか減免を受けていないことを指摘し、申告制ではなく、対象者全員を減免してこそ市独自の制度が生かされると追求。市は、あくまでも「申請が必要な制度だ」との態度を固持しました。
44条(医療機関での窓口支払いの減免制度)について
低所得者の窓口負担軽減の制度でありながら、一時的な低所得者のみを対象とするなど条件が厳しく利用したくてもできない。条件をゆるやかにし、恒常的な低所得者も対象とすべきと追求。市は、国の通知に基づいて行っており、できないと答えました。
国保料について
市長も高いと認めている保険料の引き下げについて今後の見通しをただしました。市長は、「医療費の適正化や収納率の向上に取り組み、累積赤字が解消すれば財政状況を見極めつつ、保険料の引き下げについても検討する所存です」と答えました。
災害時要援護者登録について
災害時、地域で取り残される人がいなくなるように、登録自体をすすめていくためにという視点で、質問を行いました。
市が今回、マニュアルなどを送付した人のうち、3分の2の方からは返事がありません。市からお知らせが来たからといって、その内容を把握し、アンケート などに記入して送り返すというのは、高齢者にとっては大変な作業であり、返事のなかった方のなかにこそ、援護の必要な人がたくさんいらっしゃるのではない か、そういう方々へは、出向いていって直接話すことが必要ではないかと追求。
市は、「出向いての説明」は有効な方策なので、実施について検討していくと答えました。