2019年12月議会報告

<介護保険事業について・介護職員の処遇改善について>

(質問)
 10月1日から新たに創設された「介護職員等特定処遇改善加算」は、ごく一部の介護福祉士に特化した改善策となっていることで、現場に格差と分断を持ち込むなど制度としていくつも問題があり、職場が混乱するという理由で、申請をあきらめる事業所もあると聞いている。現時点で申請を行った法人数は全体の約3割しかなく、市として申請に向けて積極的な取り組みが必要と考える。しかしながら今回の特定加算は、不要な職員間の感情問題が起きてモチベーションにも影響がでるなど、介護現場を混乱させ、人員不足の解消につながるようには思えない。「介護崩壊」を防ぐためにも、すべての介護事業者を対象に、全産業平均の賃金格差を保障するような実効ある処遇改善策を行うことが必要だと思うが市長はどう思うか。
(答弁)
 今回の制度は、一部の介護職員に対して重点的な賃金改善を行うことで就労意欲の高揚を促すもの。しかし、介護職員の賃金が低いことが離職率の高さや人材不足につながっており、その是正が必要だと十分理解している。今後も引き続き国への要望を行っていく。

<環境行政について・鉄粉の飛散問題について>

(質問)
 6月26日に、日本製鉄構内の共同火力の事故により、錆びた鉄粉が古屋を中心とした地域に多量に飛び、車やベランダなどに付着するという被害があった。その被害は、現時点で3000件を超えており、健康への不安を訴える住民もいる。同社の公表が3カ月も経ってからというのは遅すぎるのではないか。飛散した成分はどういったものだったのか、どう確認したのか。市と同社との環境保全協定にうたわれているように、地域住民の健康を守り快適な生活環境の保全を図るとともに環境への負担をできる限り低減していかなければならないのではないか。
(答弁)
 日本製鉄から、飛散した成分は有害物質を含まないネズミ鋳鉄と報告を受けている。7月下旬には日本製鉄社内に対応窓口を置き地域住民への訪問説明を開始している。9月18日に会見発表をし、9月26日にはホームページで発生原因・再発防止策などの報告をしており、地域住民には十分周知されたと考える。