①社会保障の充実および国民健康保険制度について、
②子育て支援の充実について
①和歌山市における社会保障制度の課題をどう認識しているかの質問では、市長は「和歌山市の社会保障制度の課題は財源の確保という問題もあるがいかに充実していくかが最大の課題である」と答弁しました。
また国民健康保険制度については、「国民皆保険制度を支える重要な制度だと認識している」とも答弁しました。
和歌山市では約6万世帯の方が国民健康保険に加入しています。収入が減り、保険料が高すぎて払えない方が増えています。加入者の約8割が所得 200万円以下です。モデル世帯の所得200万円で40歳代の夫婦と未成年の子供2人世帯の保険料は43万6820円で、中核市の中で同じ条件で比較する と40市中、3番目に高い保険料です。実に所得の2割以上の保険料です。また。保険料が1年間未納になると窓口で10割負担となる資格証明書となり、病院 にいくことをひかえ、重症化する人がいます。資格証明書の発行は県下でトップとなっています。
リュウマチのため働けなくなり保険料も払えず資格書となった方は、「お金がない」と病院にいけず、市販の湿布薬で我慢しています。
高血圧など持病を抱える家族3人は「薬をもらうのがやっと」「診察まで出来ず窓口で診察を進める職員と口論になる」と話します。懸命に働いても低収入ですが「資格書になる訳にはいかない」と固定資産税と交互に分納しています。
他市では資格証明書の発行を”0”にと、取り組んでいる所があります。
私は、思い切った決断が必要、生存権を保障する位置づけに相応しい国民保険制度にするため「市として国民健康保険料を1人1万円引き下げること。また他市を参考に受診抑制がおきないよう取り組む決意はどうか。」と質問しました。
市長は「財政が厳しい中、国保加入者の負担とならないよう努めている」とこれ以上、保険料を引き下げることは出来ない、との答弁でした。が、「資格証明書の世帯で納付相談を行い、分納約束を守っている世帯については短期証の延長など検討を行う。訪問の機会を増やし、きめ細かい対応を行っていく」との答弁でした。
一定の改善となりますが根本の解決にはなりません。誰でも安心してお医者さんにいけるよう、最後の砦となっている国民健康保険制度が社会保障の名に相応しい制度となるよう、定期的な実態把握や受診抑制をおこさない早急な対応を強く要望しました。
②子育て支援の充実のうち『こどもの医療体制』について、
「医師会と連携し周産期・小児医療体制の充実をかかげ、さらに充実させる必要があると考えている。小児救急医療体制”すこやかキッズ”は本市を中心に県内の小児科医が結集し、『たらいまわし』を絶対に起こさせないネットワークとなっている」と答弁された。
このネットワークは貴重な存在です。子育てや命にかかわる施策は、他市に先駆けてイニシアチブを発揮してもらいたい。県にも要望するなど更に充実してもらいたい。
『こどもの医療費無料化を中学校まで拡充すべき』との質問について市長は「現在入院は小学校卒業まで、通院は就学前までが無料となっている。これ以上の単独施策は困難、県に補助制度の拡充を強く要望していく」と答弁しました。
局長「全国や中核市、県下の取り組み状況は認識している」と答弁しました。
県の新婦人の取り組んだ子育て世代のお母さんへのアンケートでは「難病や障害をかかえているので負担が大変です。症状が重くなるまで病院にいくことを控えてしまうことがあり、つらい」等の声を紹介しました。全国的に広がっているこの制度の一日も早い実現が望まれます。
今後も安心して子育てできる和歌山市の実現に向け取り組んでいきたいと思います。