2019年6月議会報告

1.メガソーラー建設について

 和泉山脈に5つのメガソーラーの計画がありその内、2つが和歌山市の条例の対象となっている。有功地区・直川地区に計画されている「パワープラント和歌山」、楠見地区に計画されている「和歌山平井太陽光発電事業計画」である。いずれも和歌山県及び市の条例に基づく説明会は終了している。条例が出来て初の判断となるが、説明会という入り口から周知不足や説明不足などの強い不満が住民から出されていることから質問した。

(質問)
 事業者の行っている説明会の対象自治会についての判断はどこがするのか。
答弁
事業者が提示し、その後、市が事業計画案に基づき環境に一定の影響があると認められる自治会を示す。それに基づき説明会の開催は事業者の判断でおこなう。
(質問)
計画付近に保育所や学校等がある場合、通学等影響を受けると思われることから、説明することを事業者に指導してもらいたいと思うがどうか。
答弁
児童や生徒等の安全等について十分に配慮するよう事業者に求めていきます。

*計画の危険性についてあらかじめ議会に提出していた3枚の図を説明。これらは専門家の協力を得て作成したものであり、1枚目は有功地域の計画地の土砂災害予想図、2枚目は昨年の西日本豪雨直後の千手川の斜面崩壊などの写真、3枚目は楠見地域の計画図の盛り土の最大高さ34㍍、切り土最大高さ40㍍の計画図です。

(質問)
市長として住民の命や暮らしを守るという重要な責任がある。計画を不安視する住民ら市長に対し、署名や要望などが届いていると思うが、どう受け止めているのか。
市長答弁
 山林伐採により保水機能が低下することによる水害や土砂災害、また自然環境や生活環境への影響に対する懸念から大規模な太陽光発電設備設置に反対する要望書や意見書等が各地域から多数寄せられている。こうした要望や意見等は非常に重く受け止めており
「和歌山市環境と大規模な太陽光発電設備設置事業との調和に関する条例」の中で、しっかりと審査していきます。

2.福祉のまちづくりについて

 今南海市駅前周辺は再開発事業が行われ大きく改変されている。先日、視覚障がいの方が「駅を利用する際、案内人も見つけられず困った」との声があり、ウオッチングをすることになった。変更されたバス停、点字誘導ブロックの行き先が行き止まりになっている。バス乗り場に段差があるにもかかわらず点字ブロックがない。など大幅な利用形態の変更があり、視覚障がいの方が利用する際、困難をきたすことから質問をした。

(質問)
市駅周辺のバリアフリーの重要性の認識はどうか。
答弁
 和歌山市駅は市民や多くの観光客など様々の人が集うことからバリアフリーの重要性は高いと認識しています。
(質問)
 障がいのある方への利用に困難をきたす事への対策はどう考えるのか。
答弁
 工事施工については、交通誘導員を適所に配置、また、視覚障がい者誘導ブロックを移設し、安全対策に配慮しながら工事を進める事としています。再開発事業は令和2年春の竣工を目指している。今後も安全対策に十分配慮しながら取り組んでいきます。
(質問)
 通り行われていたなら今回のようなことにはなっていない。原因はどこか。
答弁
 交通誘導員の配置は駅前広場利用者についても行う事としていたが、休日時の対応が出来ていなかった点は配慮がかけていた。今後は的確に実施するよう業者指導を徹底していきます。
(質問)
 市駅前周辺の工事は今後も続くことから、法改正の動向に注視しつつ関係機関と連携し、工事着手時には丁寧に意見を聞いてもらいたい。
市長答弁
 現在施工中の工事をはじめ、今後実施する工事を進めるにあたっては、法改正など、国の動向を注視しつつ、関係機関と連携しながら適宜、事業の計画段階および事業中に障がいのある方々から意見を伺い、安全・安心なまちづくりに取り組んでいきます。