1、水道の民営化について
2013年4月、当時の麻生副総理は、アメリカのシンクタンクの席で「日本の水道を全て民営化します」と発言、国を挙げて水道事業の民営化にまい進しています。昨年12月の国会で、「命の水」が商品とされ、大企業のもうけの対象となる水道法の一部改正が強行されました。重要な問題であり、不安の声が寄せられている事から取り上げました。
改正では、地方自治体が水道施設を所有したまま、運営権を民間事業者に設定できる(コンセッション)方式を導入、推進します。契約期間は20年以上です。導入については、2015年から3年間を集中強化期間としましたが、大阪市、奈良市などで議会が否決、廃案等で、現在0となっています。民営化されたパリやアトランタなどでは、料金の引き上げや泥水などの問題が出て、多額の違約金を払ってでも直営に戻しました。
しかし、和歌山市は昨年、国が全額補助するコンセッション導入の可能性を調査する「上下水道一体の事業診断による経営の効率化促進事業」に応募し現在調査中です。そこで以下を質問しました。
- 質
- 調査結果を報告する際、国からコンセッション導入を求められるのではないか。
- 答
- 募集要項では調査委託に対し助成することから、導入を求められる事はない。
- 質
- 企業局として水道の民営化はすべきでないと考えるがどうか。
- 答
- 今後も市民への安心安全で安定した水の供給は、企業局の使命と考え、現状と変わることなく主体性をもって水道事業に取り組んでいく。
2、メガソーラー計画について
現在、和泉山脈に4つのメガソーラーの事前協議書が提出されており、いずれも「和歌山県太陽光発電事業の実施に関する条例」の対象です。条例の施行後初めての審査となります。
「和歌山市環境と大規模な太陽光発電設備設置事業との調和に関する条例」の対象、25ha以上が2つです。1つは通称花木団地、もう1つは有功地域。県条例のみの対象は梅原地域と木ノ本地域です。
市条例では、「事業者が市と協議をした後、住民に計画案の説明会を開催、十分な協議を行った後、市長に許可申請を提出する」となっています。県条例のみの対象で、市が関われる箇所は、「市長と事業実施予定者はあらかじめ協議をしなければならない」と規定されている箇所です。これは市の許可申請は不要ということです。今後、事業者の説明会に対し、しっかりと意見を言うことが大切です。直川・府中地域にも132haの計画が予想され、和泉山脈の保全と土砂災害の危険性のある計画は許可すべきでないと改めて表明しました。