07年 9月議会 一般質問

1、子育て支援及び母子家庭の就労支援について

少子化対策の取り組みが行なわれている中、H15年の制度改定で来年4月から児童扶養手当が最高で半減となる。厚労省の調査では全世帯の平均所得は 約580万円だが母子家庭の平均所得は約233万円となっている。又、約8割の方が働いている。しかし、子育て中は様々困難を抱えての就労となる。子ども が病気になると仕事を休まざるをえない。正職員としての就労は難しくなる。障害を持っている方で資格取得の教室に通うがはたして就労に結びつくかと不安の 声や、3つの仕事を掛け持っている人もいるが病気にならないかと気になる。このような状況下で児童扶養手当の減額は生活に支障をきたす。又、生活保護の母 子加算も縮小され、変わって今年16歳から18歳の子どものいる母子家庭に対し、ひとり親世帯就労促進費として支給する事となった。このような子育て支援 の有り方について市長および関係部局に質問しました。

質問(1)市の子育て支援策の進捗状況について、市長の認識はどうか市の独自策は何があるのか
答弁  H17年3月 「和歌山市次世代育成支援行動計画」を策定し、288事業を推進している。計画事業の93%が着手されており、概ね計画が遂行されていると認識している。 独自策としてH19年度新設した小児救急診療医療体制の充実の為の応急診療センター運営事業や周産期医療ネットワークの構築を行なっている。従来からの事 業として乳幼児医療費扶助など充実を図っている。
質問(2)児童扶養手当とひとり親家庭の就労促進費の果している役割と今後の取り組みについて
答 弁  母子家庭の増加により児童扶養手当の受給者が増大している。法の改正により、母子家庭に与える影響は大きいと考える。この為、生活支援策、就業支援 策や経済支援策を今後も進めていく。ひとり親世帯就労促進費については、自立母子世帯との公平性の確保及び自立を促進する観点から、自立支援を目的とした 給付が創設されたものです。今後も関係機関と連携を取りながら進めていく。
再質問 ・国が補助金を削ったり施策を縮小する事について市長はどう考えるのか。児童扶養手当や母子加算が削減されないよう国に意見を言うべきではないか
答弁  一連の法改正は母子家庭に与える影響が大きいものと考えることから受給対象者が個々の実情に応じた決め細やかな支援が受けられるよう広報活動等を充実させ、支援策も推し進めると共に国に対し一層の支援策を講じるよう要望して行きたい。

2、橋の耐震について

今年8月ミネアポリスで橋の崩落事故があった。日本でも三重県の木曾川大橋で鋼材が破談定期点検で見逃されていた「腐食」が原因だった。高度成長期 に建設された橋が多く、全国14万件の半分近くが20年以内に補修の必要性が高まってくると言われている。有功地域の方から「S・46年ごろに造られた橋 だが開発会社は倒産している。地震や崩落がおきたら陸の孤島になる。耐震の基準はどうなっているのか。診断をしてもらいたい。」と、相談がよせられた。そ こで、市の管理する橋について耐震面と安全性について質問しました。

質問(1)防災計画における市の管理する橋の位置付けと対策
答弁  避難路として位置付けられている28路線のうち、市道分は10橋ある。調査の上整備促進を図っていく。
質問(2)耐震基準を満たしている橋とそれ以外の橋の実態はどうなっているのか
答弁  耐震基準はS・55年に改正されている。15メートル以上の橋でそれ以前に設置されたものは13橋、以後のものは68橋、全部で81橋です。防災上の観点から特に危険性の高いものより調査、整備を進めていく。
質問(3)橋が崩壊する事により陸の孤島となる地域についてどう考えるのか
答弁  住民にとって緊急輸送路の確保や非難が必要となることが予想される。橋の耐震性や迂回路の整備について地域の実態調査を進めていく。
再質問 ・橋の耐震診断の基準や改修について財政を含めた措置や取り組みの方向性はどうか
答弁  橋の耐震は全国的な課題。事後的な対応から予防的、計画的な対応を促進することで橋梁の長寿命化を図ることが必要となる。財源確保に向け国、県と協議していく。
再質問 ・市全体の橋の実態を公開することは行政の責任だと思うがどうか
答弁  情報の共有は市としての責務。橋の重要度の応じ実態調査を進めていく
再質問 ・有功地区の和興大橋の安全性はどうか
答弁  今後他の橋と同様に、調査を進めていく必要があると考えている。
再質問 ・橋の地震対策について市長の決意と認識はどうか
答弁  地震に対する対策は急務。避難路や緊急輸送路の確保を最優先に、橋や道路の整備を促進することにより安全な道路網の確保を図り市民の不安をなくすよう施策を進める。