和歌山市長選挙への日本共産党の対応について

日本共産党和歌山県委員会

一、今回の市長選挙は、よりましな市政への転換を実現する好機

今回の和歌山市長選挙は、旅田氏の常軌を逸した市政運営からおこなわれることになった。旅田氏は来年一月に任期満了をむかえることになっており、 市政に対する市民の判断は少なくとも半年をまたずに下されるはずであった。ところが旅田氏は「公立大学設置関連議案が否決された」ことで、「市民に信を問 う」として市長職を辞したものである。大学設置議案が否決されたのは、市の財政状況が総額一三七億円の大学設置費とその後の運営経費を負担するのに耐えら れないこと、市の実施したアンケートでも「大学は必要ない」という意見が大幅に増え、現状では大学設置への市民の合意が得られていないためであり、議会の 採決結果は市民の声を反映したものである。それが気にいらないからと、任期満了を目前に市長を辞職して再出馬を表明したのが、今回の市長選挙であり、議会 制民主主義を軽視した暴挙と言わなければならない。
旅田氏は一九九四年の市長選挙への出馬表明のとき、一年半後の知事選挙にも出馬するという、いわゆるダブル出馬表明をおこない、その異常ぶりが全国に知 られることとなった。また、市が巨額の税金をつぎ込み賃借している「石泉閣」の女性経営者とホテルで会っているのを写真週刊誌に掲載されたり、暴力団組長 と密会しているビデオが明らかになったこともあった。今回の辞職問題を含め、市政の私物化、独断専行ぶりは、まさに異常としか言いようがないものである。
それだけに、旅田氏のそのダーティーさ、ワンマンさ、市政の私物化、乱脈ぶりに、市民の批判は、大きなものとなってきている。「汚れきった市長をとにかく変えたい」との思いは、良識ある市民の声となっている。
市長選挙が突如おこなわれることになって、党事務所や議員のもとに多くの無党派の方々から、「旅田市政を変えるために、共産党が力をつくしてほしい、幅 広く共同してほしい」という声がとどけられている。市民のなかにある「なんとか一本化して、まず旅田市政を終わらせ、一歩でも二歩でもまともな市政にして ほしい」。「そのことに共産党が力をつくしてほしい」。この声に、何とか答えたいというのが、今回の市長選挙に臨む私ども共産党のスタンスである。

二、乱脈な旅田市政を終わらせるために四点を確認

月山和男氏を会長とする「和歌山をよくする会」と大橋建一氏は、わが党をふくむ政党に対して、共同の呼びかけや、挨拶に回られたことは、私たちの 心を動かすものであった。「よくする会」側と私たちの間で、市政をよりましな方向に転換させるための話し合いをもち、大橋氏が昨日発表した「公約」の中に も、私たちとの話し合いの結果が反映されている。
また、日本共産党和歌山県委員会の竹内良平県委員長と「和歌山市をよくする会」の月山和男会長は七月二三日、以下の四点を確認した。

  1. 市政運営の独断・専攻を改め、民主的運営をすすめる。
  2. 市民に犠牲をおしつける市政はおこなわない。
  3. 大学建設計画は白紙とする。
  4. 「石泉閣」事業の見直しなど、乱脈な行政運営を改める。

こうした確認内容や大橋氏の「公約」が誠実に実行されれば、少なくとも旅田市政よりも、市民の声を生かした市政運営への一歩前進につながるものと確信する。従って、日本共産党の候補者を立てないということで、大橋氏に協力することとした。
なお、投票については、党支持者のみなさんに大橋氏への投票をよびかけます。

2002年7月25日