<生活保護制度について>
- Q:
- 2012年8月に『社会保障と税の一体改革法』とともに『社会保障制度改革推進法』が成立しました。その附則第2 条に生活保護制度の見直しが掲げられ、「生活扶助費、医療扶助費等の給付水準の適正化」として、今年の8月から3年間で6,5%の削減が計画されていま す。生活保護制度における基準は他の福祉制度や税体系の大本ともなっているため、それが変われば連動して多くの制度も変わり、これまで受けられた人が受け られなくなる恐れがあります。したがって、生活保護を受給している人だけの問題にとどまらない重大な問題であり、基準の切り下げは行うべきではありませ ん。市は影響調査や実態把握を通じて市民の声を届けるとともに、基準切り下げを中止するよう国に対して意見を挙げる考えはありませんか。
- A:
- 福祉関係の制度では中国残留邦人等に対する支援給付、保育所保育料、児童保護費等負担金、病児・病後児保育の利用料、障害 児入所支援の措置などがあり福祉以外では国から31の制度が示され影響があると考えられます。また、一人暮らしで生活保護に頼らざるを得ない高齢者の数は 年々増えており、今後ますます深刻になる恐れもあります。現在、国で議論されている生活保護基準の見直しは国民生活の水準と生活扶助基準のバランスを調整 し適正な給付水準に見直しを行うものだと認識しているため、直ちに中止を求める考えはありません。今後、他の制度に影響が及び、市に財政負担が求められる ようなことがないよう国の動向を注視し、必要であれば国への要望することも考えます。
<就学援助制度について>
- Q:
- 先の9月議会において和歌山市の就学援助制度が同じ中核市と比較して非常に低い給付水準にあることを指摘し、一日も早く改善するよう求めました。 市長も当時の教育長も改善するべきは改善するという姿勢を明らかにしていました。ところが新年度予算を見るとそれが全く反映されていません。さらに、今年 8月から計画されている生活保護基準の切り下げが実施されてしまえば、現在受けている児童・生徒が受けられなくなる可能性すらあります。市の財政状況の善 し悪しによって左右されていい制度ではありません。子どもたちの教育の機会均等を保障するという責任を果たすために本気で制度の充実を求めると同時に生活 保護基準の切り下げによる影響については市が補完できるようにするべきだと考えますがお考えをお聞かせください。
- A:
- 就学援助の予算については、昨年当初に比べ増加した分を計上したため全体額としては増えていますが、支給単価の見直しについては実現できませんで した。今後の財政状況を見極める必要があるとしても、改善したいという強い思いはあります。支給単価が他都市に比べ低いことは認識していますので、今後改 善に向け努力いたします。また、生活保護基準の引き下げが実施された場合には対応を検討します。