2006年 9月議会報告

<保育問題>

政府の子育て支援策は少子化対策として15年間行われてきたが、出生率に歯止めがかかっていない。さらに「次世代育成支援行動計画」が始まっている ものの、子育ての課題とは何かということが、市民のニーズとかみ合っていないように見受けられる。今後の保育政策について改めて考えていくべきではない か。以上のことから3点にわたって質した。

―質問―

  1. 「次世代育成支援行動計画」について
    今、子育ての課題をどうとらえているか。市の行動計画にはどう具体的に反映されているか。市民と共同して進めるというが、具体的な方策はどうか。
  2. 障害児保育の体制は十分か。また、障害児という範疇に入らなくてもいわゆる発達上の育ちの困難さなどを抱えている子供への対応はどうなっているか。現場の保育体制に困難はないか。
  3. 今回、杭の瀬保育所の移転建替えのための用地購入費が予算に上がっているが、一方では和歌浦保育所が廃園となる条例が出ているもとで、もともとの計画が明らかでないまま進められていることの整合性について明らかにされたい。

―答弁―

  1. 社会構造等の著しい変化を背景として保育ニーズは多様化している。就労を中断、あるいは再開しても継続して保育所を利用できないことや 少子化が進行していることから子供の成長に必要な集団生活や異年齢交流の機会が不足するといったことが課題であると考える。行動計画では保育施設の整備に より良好な保育環境を整えること、延長保育などの保育サービスを充実する。
  2. 障害児保育には賃金支弁職員だが、加配を行っている。育ちに困難を伴う子供については、保育士、発達相談員、保健師が意見交換し、関係機関と連携をとっている。現場の休みへの代替職員の配置など支障をきたさないよう配慮していく。
  3. 計画にはないが、近隣土地所有者の同意が得られたため早く進める。施設の整備については適時に適切な事業を進める。

<公共施設の利用について>

市と市教育委員会は「第2次生涯学習基本構想および生涯学習基本計画」を策定しその中で、市民の学びを保障するためには施設整備と開放が大きな柱の 一つだと位置付けている。具体的には生涯学習センターの設置、コミュニティセンター10館構想、地区公民館の充実と共にこれまで旧同和対策として地区集会 所・地区文化会館、児童館を生涯学習の拠点となる要素をもった施設として住民が交流しやすい施設となるようにすると掲げた。ところがこの3つの施設は法が 終結して4年経つ今も一般開放されているとは言い難い実態になっている。あるいは芦原スポーツ広場は児童遊園であるにもかかわらず、自由に出入りすること さえままならない。どうすれば開放に向けて進むのか、現在のままで自然に開放に進むことは困難。貸し借りについての窓口の一本化や中立・公平なシステムを 作ることが望まれる。市長や当局の認識と今後の姿勢について質した。

―質問―

芦原スポーツ広場や3つの施設の利用状況はどうなっているか。住民が利用しやすい施設となるにはどうすれば良いと考えているのか。具体的な方策を示されたい。

―答弁―

現状はまだ地区内利用が多い。公立施設の使用については中立・公正を旨とし地域に密着した施設として活用を図ることが重要だと認識している。議員ご指摘の点を真摯に受け止め市民に開かれた施設としての運営に向けて取り組んでいく。