2015年2月議会 一般質問

<保育について>

Q:
和歌山市でも待機児童という現象が起こっています。特に3歳未満の子どもたちが一杯で入れないという状況であり、新年度予算での対応で十分なのかを見極めつつ、急ぎ対策を講じる必要があります。また、和歌山市は公立保育所において、長時間保育やゼロ歳児保育などは数カ所でしか実施していません。このような私立保育所との条件格差が、公立保育所の充足率の低下を招いてきました。市はこの格差をそのままに、公立保育所をこれからも民営化しようとしています。ベテランの保育士など条件の整っている公立保育所で特別保育を実施することにより、待機児童をなくす取り組みを進める必要があるのではないでしょうか。
A:
和歌山市では2012年度から3人以上の子どもを扶養している時、3人目の児童が3歳未満児の保育料を無料にする制度が始まったことにより、利用が増えたのではないかと考えており、紀ノ川以北地域に待機児童が多い傾向にあります。新年度では3歳未満児の定員が施設整備により26人増加予定であるほか、私立幼稚園が認定こども園へ移行することにより3歳未満児の受け入れ枠が新たに82人分設けられる見込みです。さらに、施設整備補助金は、5施設分の整備費で、2016年度以降に3歳未満児64人分の定員増を見込めるものであり、待機児童解消に効果があると考えています。

公立保育所における特別保育については、今後の利用動向を見ながら検討します。

<鳥獣外対策>

Q:
イノシシやアライグマによる農作物への被害が後を絶ちません。その対策として有効なのは田畑を防護柵で囲う自衛と捕獲による絶対数を減らすことですが、その対策と新年度との比較ではどうなっていますか。また、鳥獣外対策実施隊の役割が大きいことから、今後の待遇改善などを検討するべきだと思いますがいかがですか。

また、農業施策の充実により人と動物との棲み分けを元に戻すことが肝要だと考えます。抜本的な対策についての見解をお伺いいたします。

A:
2014年度の鳥獣外対策予算は2044万7千円で捕獲イノシシの調査、防護柵設置支援、アライグマ捕獲などの委託費、鳥獣外対策実施隊2名の非常勤報酬猟友会への報償金などです。2014年1月末のイノシシ捕獲は793頭、アライグマ捕獲が101頭です。新年度では防護柵への支援とアライグマ捕獲費用を64万円増額しました。

鳥獣外対策実施隊は市民からの相談があれば猟友会と連携し迅速に捕獲などの対応を行っています。また、被害のある地域へ出向き農作物の被害防止に向けた啓発・広報活動なども行っています。今後は専門チームを新たに設置することや待遇改善については他都市の状況を調査し、人材育成も含め農業振興の観点から検討します。

抜本対策については本来あった人と鳥獣との棲み分けを取り戻すことが重要だと考えます。イノシシの生息場所となっている山麓の耕作放棄地を解消するため、農業の担い手を育成する対策など、農業委員会、JAとも連携して進めます。