2016年2月議会報告

1,産廃問題について

現在、滝畑・山口地区の安定型産業廃棄物最終処分場計画に対し、業者が「和歌山市産業廃棄物処理施設の設置に係る紛争の予に関する条例」に基づき、関係住民に計画の広告・縦覧し、説明会を開催しようとしていますが、2月3日、業者が市に提出した周知計画書には、説明会の対象を滝畑地区としていることや、山口地区などは条例外の説明としているなど看過できない問題点が明らかとなっています。このような業者の態度は信頼関係を築こうという姿勢には見えず、更に不信を募らせるものとなっています。
滝畑自治会、山口地区連合自治会は業者に対し、再検討を求める文書を送付され、2月10日、市に対し、業者に適切な指導をするよう要望されました。
また、山口連合自治会は1月26日に、大阪市立大学・大学院名誉教授、熊井久雄氏同席のもと、尾花市長、尾崎議長、和歌山県知事に対し、計画地の危険性の実態を調査した「和歌山市に計画されている安定型産業廃棄物最終処分場問題調査報告書」を提出されました。この報告の眼目は、計画地を調査し、危険性を明らかにした事にあります。これらの点を踏まえ質問しました。

  1. 2月3日に業者が提出した周知計画書に市はどう対応したのか。通知にこめられた市の思いはどうか。
  2. 山口地区連合自治会から提出された、1月26日の調査報告書についてどう思うのか。
答弁
 周知計画書の内容を精査し、また、滝畑自治会、山口地区連合自治会から、説明会の開催日時についての調整不足、関係住民の範囲不足について強い申し出があり、2016年2月16日に事業者に対し再検討を申しいれる内容の通知を行っています。紛争予防の観点から、関係住民等との良好な関係を損なわないように努め、誠意を持って説明会を開催すること、また、対象地域につても十分配慮された上で設定されたい、との考えを通知したものです。計画地の調査報告書については参考にしていきたいと考えています。

2,市長の政治姿勢について

市長の施政方針のなかで“住みたい、住み続けたい魅力あふれるまち”と目標に掲げて中心市街地において市民会館の移設や市民図書館を含めた市駅前ビルの建て替えなどが計画されています。また、“誰もが便利で安心して暮らし続けられるまち”とも掲げられていますが中心市街地の取り組みに比べ、市街地から離れた交通不便地域や高齢化(2014年10月現在、27.8%。2016年1月現在、28.7%)が進む中で生活に密着した買い物弱者への施策の充実については熱意が感じられません。紀三井寺の地域バスが運行されましたが、その後要望が有りながら実現出来ていない所があります。歩いて買い物出来るお店がない現状も変わっていません。早急な充実策を求めたいと質問しました。

  1. まちづくりを進めるにあたり買い物弱者への新年度支援策および施策の内容と現状はどうか。
  2. 中心市街地から離れた地域の交通不便地域への対策はどう位置づけはどうか。
答弁
 交通不便地域の移動手段を確保することは中心市街地の活性化と同様に大きな課題です。住民の需要や地域特性に応じた対策が必要となってきており、今後は地域バスだけではなく、予約時だけ運行することで経費の削減が見込め、行政や地域の負担が軽減できる可能性があるデマンド乗り合いタクシーについても検討し、将来的には市全体の公共交通ネットワークを構築したいと考えています。
地域バスの実現に至らなかった地域については運行計画の見直しや地域の拠点の一つと考えられる紀伊小倉駅へのアクセス道路の整備を行う予定となっています。今後も地域の実態に応じた移動手段の確保に努めてまいります。
買い物弱者への支援については和歌山市が推薦した3事業者が国の実施する買い物弱者支援の補助金制度を活用し、高齢者の見守り等も担う移動スーパーを行っています。