2014年9月議会報告

〈産廃問題について〉

滝畑の産廃計画予定地に隣接する南側斜面が県の山地災害危険地区に指定されている事を取り上げました。

質問
 計画予定地の南側斜面について、防災上の危険性をどのように認識しているのか、その広さはどうか。
答弁(機器管理局長)
計画地に隣接する南側斜面は、林野庁の基準により県が指定した「山地災害危険地区」のうち「崩壊土砂流出危険地区」に指定されており、山腹崩壊や地滑りによって発生した土砂が土石流となって流出する恐れがある場所である。斜面の広さは60・86haです。

 ・地元の方と専門家が南側斜面を調査したところ3カ所で湧水が発見されており、「南谷池や滝畑川上流と同じ標高であり、滝畑川源流部から新池側に地下水が浸透・流出していると推定される。」との専門家の意見や、その標高は240m、220m、230mで、この湧水が七瀬川上流や新池に流れ込み、七瀬川は紀ノ川に流れ込んでいる、南谷池と新池の直線距離は510mで、近距離にある事、また湧水は音立てて流れている事を紹介。

地元山口連合自治会がこの南側斜面の危険性について、市が関与して調査を実施することを陳情されています。

質問
 市の審査の進捗状況について、専門技術委員の方から南側斜面についての意見はどうなっているのか。
答弁(市民環境局長)
現在、関係機関、関係各課および専門技術委員に意見聴取行い精査している。専門技術委員から河川、水質の調査項目や地下水の調査地点などについて意見が提出されている。南側斜面の崩壊の危険性についての意見は出されていない。

 ・和泉山脈における傾斜の安定角は35~37度です。湧水の発見された三つの傾斜はそれぞれ42度、38度、39度でいずれも安定角を越えており崩れやすい状況だという事です。産廃は永久に存在し続けます。斜面崩壊の危険性について、業者は「生活環境影響調査実施計画書」等の調査対象にすらしていない。こんな危険な区域について調査をしないのはあまりにも不誠実、無責任ではないかと思います。

そこで次の3点を要望しました。
①南側斜面の地形、地質、地下水の調査を市として独自に行い、公表される事。
②業者に対し、計画地南側斜面の影響について調査をするよう指導する事。
③市として、関係機関とも連携を強めた対応をする事。

最後に「住民不安の原因は危険な区域への建設計画にあり、建設しないことこそが解決の道である」と質問を締めくくりました。