2013・12月議会

1,国民健康保険について

国民健康保険加入者の貧困が深刻になる中、市として住民の立場にたって、「高すぎる保険料を引き下げること」「減免制度を拡充すること」など市民の生活と健康を守る事が求められていると質問しました。

質問
 高すぎる国民健康保料を引き下げる決断をすべきですがどう考えますか。
市長答弁
  国民健康保険料は他都市に比較して高い水準である事は十分認識しています。2012年度決算ではかろうじて解消されたところで、2013年度収支も療養費の伸び等流動的な要素があるなど、決算状況を見極めた上で適切な時期に判断していきます。
質問
 市独自の2割軽減の対象者と実績は3人世帯で何人ですか。
答弁
 2013年度で2370世帯、2012年度実績は282世帯です。
質問
 低所得の方が医療費の窓口負担を免除する制度の実績はどうですか。
答弁
 昨年0,一昨年は1件です。
質問
 滞納処分として差し押さえた為に生活が困窮し、生活保護を受けなければならない場合、処分の停止要件となるがその事例はないのか。差し押さえ禁止財産について、預金口座に対する差し押さえにおいて差し押さえ禁止財産を差し押さえていないといえるのですか。
答弁
滞納者等の生活に欠くことが出来ない衣服等の財産、給料等の一定額、社会保障制度に基づく給付、児童手当金等、国税徴収法及び関係法令に基づき差し押さえが禁止されているものと認識しています。預金債権の差し押さえについては最高裁の判例や関係法令等に基づき、個々の事案を見極めながら差し押さえの範囲を検討し対応しています。必要な場合は分納等の対応をとっており指摘のようなことはないと認識しています。
要望
 医療費の窓口負担軽減について八尾市の実績は2010年で3348件、利用率7、2%、東大阪は8310件、利用率は9、43%となっており申請から決定までの早さも2日、5日となっています。今ある制度が広く活用できるよう心の通った行政に知恵を絞ってもらいたい。

2、雇用政策について

今年5月、国連の社会権規約委員会が日本政府に、長時間労働や過労死の実態に懸念を示し、対策を講じるよう勧告しています。和歌山市にもブラック企業と呼ばれる企業があることから市の認識と対応を質しました。

質問
 長時間労働が原因の過労死・過労自殺について国連が日本政府に「懸念」を示した上で、新たな対策を講じるよう勧告しているが、市の認識や実態、取り組みの必要性をどう考えていますか。また、市所管の社会福祉施設に対する定期監査で、基準を満たしていない施設への指導や各種労働規約の遵守についてはどのように確認していますか。
答弁
 国連社会権委員会は37項目の所見を発表し、その中の一つが「過労死や職場のハラスメント(いやがらせ)による自殺が起こっていることに対し長時間労働の防止措置強化と職場でのハラスメント禁止」を求めたものです。

  • 国は9月、使い捨て企業で働く若者らからの無料労働相談を実施し、1042件のうち414件が長時間労働・過重労働の相談でそのうち近畿2府4県で200件の相談があり、約半数が20才から30才代の若者からの相談でした。

    市の有効求人倍率は1・02倍で全国の0・98倍を上回っています。

  • 市として、労使間でのトラブルを未然に防ぐためにも、基本的なワークルールを知ってもらうことが重要であり、労働局をはじめ関係機関との連携を図りながら労働関係法令等の周知・啓発に努めます。
  • 若年者に対しては教育機関等と連携しパンフレット等の作成や配布を検討していきます。
  • 市所管の社会福祉施設に対する定期監査の際、基準に満たない、又は基準と異なる取り扱いを確認した場合は、事情を聴取し、原因を究明するとともに早期に適正な状況となるよう指導しています。
教育局長答弁
 市立和歌山高校では就職内定者を対象に、入学後の心構えとしてビジネスマナーの学習とともに労働者の義務と権利を理解するために労働基準法など労働三法について現代社会の時間に学んだことを再度学習しています。関係機関とも連携しながら進路指導を一層充実させていきます。