公共交通(バス)の確保について
和歌山バスの深山線74系統が4月から廃止されることになった。2月17日付けで交通政策課から届いた報告文書では、加太仲町、加太駅前、も河北中学校前、土入橋、南海和歌山市駅以外のバス停では、1日当たりの乗車人員が2人に満たなかったとのこと。1日、2便のバスでは通勤、通学は出来ないが、昨年20面の新しいテニスコートができたばっかりのつつじが丘に乗り入れていたバスがなくなるのも残念です。これまで利用してきた方がどうするのかも気になるが、乗車人員が少なくなって路線が廃止されることについて、民間会社である和歌山バスを一方的に責めることは私にはできない。深山線の赤字の補填が行われていると言っても補填は赤字の半分だった。市内ほとんどのバス路線の乗車人員が少ない現状を見るとき、これまで以上の対策を講じないとバス路線がなくなるおそれがあることからいくつかの質問をしたい。
- (問)
- 公共交通(バス)の現状と本市の取り組みについて、市長はどのようにかんがえているのか。
- (答)
- 利用者の減少から近年廃止となるバス路線が増加し、市民の移動手段の確保が行政の課題となっている。本市がこれまで行ってきた取り組みは、公共交通を支えていくのは事業者と行政の協力・連携のみならず利用者である住民の方々にも公共交通の現状を理解していただき積極的に利用していただくことが重要。こういう取り組みが自分たちの地域のバスといった意識の醸成にも繋がり公共交通を持続可能なものとするために欠かせない要素だと考えている。
- (問)
- 高齢者や障害者のバス利用を促進するためにも低床バスを増やすことが求められていると思うがどうか。
- (答)
- 国の制度に則り、国・県とともに支援を行ってきたが、近年は事業者の経営環境が厳しいことから土入が進んでおらず2014(H26)年度末現在の導入率は約48.3%となっている。高齢者や障害者のニーズは高く、バス利用の促進にも繋がるので、今後も事業者への働きかけとともに支援を行っていく。
- (問)
- 学校行事での臨時バスの利用は、どのようになっているのか。
- (答)
- 2014(H26)年9月1日に和歌山バス㈱から、路線バスの運転手不足のため臨時バスを出しにくい旨の通知が各校に送付された。各校においては春・秋の遠足時期の臨時バス利用については難しく、シーズンオフの利用は可能な状況になっている。
- (問)
- 現状のバス路線を廃止させないために、これまで以上の財政的な支援が必要だと思うがどうか。たとえば、利用者増加の取り組み、低床バスの導入拡大、バス運転手養成費用の助成や元気70パスの市の負担増、赤字路線への従来を越える仕組み作りなどを考えることはできないのか。
- (答)
- 本市としてはバス路線の廃止が増加傾向にある近年の状況から補助制度のあり方も研究する必要があると考えている。本来、公共交通を持続可能なものとするために最も大切なのは、事業者、行政、住民の三者で作り、育て、維持していくといった意識や考えだ。行政の支援については、地域特性や住民ニーズに応じ、バス路線の再編や鉄道、タクシーなどとの役割分担を図り、市域全体の公共交通ネットワークを構築していく中で、効果的な方法等について検討していく。
- (問)
- 各地で地域バスの運行を進めるためにも、紀三井寺の地域バスの取り組みの経験を広く紹介することが必要だと思うがどうか。
- (答)
- 紀三井寺の地域バスの取り組みは、市のホームページや市報わかやま、市役所1階ロビーにおいて広く紹介してきた。地域バスの導入検討を進めるのは、地域の実情をよく知る地域住民であり、バスが必要と判断された場合に地域組織を立ち上げていただき、本市とともに計画検討を進めていくことになる。地域の実態に応じた対策が必要なので、引き続き地域住民の皆様と協議を行っていきたい。
防災について
津波発生時の対策としては、高台に逃げることで、市は津波避難路の整備について補助制度を作ったが十分活用されていないことから、その改善と市自ら計画的に整備することを求めた。
- (問)
- 整備すべき高台への津波避難路の箇所数を市はどのように考えているのか。その整備状況はどのようなものか。
- (答)
- 津波避難目標箇所を23箇所示している。市道、公園など市有施設については、市が整備する必要があるので打越山遊歩道は市が整備している。
- (問)
- 市の補助制度を利用した高台への津波避難路の整備状況はどのようなものか。
- (答)
- 避難路整備の補助は2012(H24)年度からの事業で、整備箇所数は2012年度に5箇所、2013年度に5箇所、2014年度に1箇所、2015年度に2箇所整備中だ。
- (問)
- 津波避難路補助制度が十分活用されていない状況をどのように考えているのか。
- (答)
- 整備箇所の選定、所有者の調査や承諾、整備費の確保などの問題で地域での調整に時間がかかり、申請に至らなかったため、減少したと考えられる。
- (問)
- 防災の取り組みを広く進めるためにも、津波避難路の補助を活用した地域の取り組みや各地で行われている避難訓練など様々な取り組みを広く紹介することが必要だと思うが、どうか。
- (答)
- 避難路を整備された地域の方々がどのような活動を行い整備されたのかを紹介することや整備された避難路を利用し、訓練が行われていることなどを紹介することが、他の地域の整備の促進に繋がるものと考えられるので、市のホームページや出前講座で広く紹介していく。