2015年12月議会 一般質問

公共施設の再整備について

市は国の補助事業を活用して、①伏虎中学校跡地に市民会館を移転し医大薬学部を誘致する、②雄湊小学校を大学など教育施設として活用し、グラウンドは伏虎小中一貫校のサブグラウンドとする、③本町小学校跡地に本町認定こども園とこども総合支援センターをつくる、④南海和歌山市駅前再整備として市民図書館を移転し市駅前自転車駐車場、市駅前広場、市道市駅前線を整備する、⑤市民図書館の跡地に生涯学習センターをつくり、市民会館の跡地は民間活力導入の観点から利用方法を検討中、⑥地場産業振興センター機能をわかちか広場に移転し、現センターの建物の活用を検討するという6点をまちなか公共施設の再整備としてあげている。そのほかに、中央卸売市場の再整備と道の駅の併設、コミュニティセンターの南部地域への設置と中央コミュニティセンターの飽和状態の解決、少年自然の家のリニューアルが示されている。これらの事業は2016(H28)年度から2021(H33)年度に実施するとし、163億4千万円の事業費の財源は国庫支出金が43億8千万円、市債が93億6千万円、一般財源が26億円で、この金額①9月時点の見込みであり、事業実施年度とともに変更される可能性がある、②雄湊小学校跡地利用、市民会館の解体費用、地場産業振興センターの移転費用は含まれていない、③中央卸売市場の再整備は、一般会計の操出金のみ計上しているとのことだ。

(問)
○公共施設の再整備について、市財政への影響をどのように考えているのか。
○公共工事の集中により現在行われている事業や市民サービスが削られたり、使用料・手数料の引き上げなど市民負担が増えるおそれはないのか。
○5年間という短期日の取り組みを行うことにより、他の公共施設や道路・橋梁などの耐震化など、これまでの計画との関係をどのように考えているのか。
(答)
高度成長期に集中して公共施設が建設されたことから、近年、老朽化や耐震化の対策の必要性が生じている。また、地方公共団体が策定した5カ年の総合戦略の実施に対して、国が地方創生に向けた多様な支援を講じているこの時期を好機と捉え、都市再構築戦略事業を初めとする国庫補助制度や有利な市債を活用するなど、財源確保を図りながら再整備を進めることとしている。これにより市財政負担を軽減させることで、市財政への影響を可能な限り抑制するとともに、事業の重点化や事務事業の見直し、事務の効率化に取り組むことにより、健全な財政運営を維持しながら、市民の皆様に対する必要な行政サービスの提供の確保や他の計画との整合性の確保に努めていく。
(問)
中央卸売市場に併設しようという道の駅の運営とその管理運営費用について、どのように考えているのか。
(答)
中央卸売市場に併設する「道の駅」のうち、本市が整備する地域振興施設について、どのような機能を持たせるかを検討しており、今後「道の駅」の運営と管理運営費用を考えていくとともに、中央卸売市場の再整備については、場内業者からは様々なご意見をいただいており、慎重に検討しているところだ。
(問)
市民会館の建設計画について、ワークショップなどこの間の取り組みがどのように行われ、今後どのように展開していくのか。
(答)
新しい市民会館の移転に向け、現在、基本構想の策定に取り組んでいる。ニーズ調査、また市民アンケート調査を実施するとともに、利用団体や地域の皆さん、高校生、障害者団体の代表の皆さん等を交えたワークショップを開催し、様々な観点からご意見をお伺いした。今後、これらの調査結果やご意見を参考としながら、新しい市民会館の基本構想の策定を今年度中に行いたいと考えている。
(問)
ワークショップに出された市民会館の配置案が3つ示されているが、今後どのようにまとめていくつもりなのか。
(答)
市民会館については、世論調査を始めワークショップや市民アンケート調査などを通じていただいた市民の皆様の意見をできる限り反映し、必要な規模や機能の検討を進めているところだ。また、誘致を進めている県立医科大学薬学部との建物配置についても、伏虎中学校跡地を最大限有効活用できるよう県とも協議を重ねているところだが、より市民に愛され利用しやすい施設となるよう取り組んでいきたいと考えている。
(問)
医大薬学部を伏虎中学校跡地以外に建設することは考えられないのか。
(答)
和歌山県立医科大薬学部の誘致場所については、学生にとって魅力的な場所であることが大切だと考えている。伏虎中学校跡地は、交通の便も良く、和歌山城に面していることから自然豊かな和歌山城公園も学生の憩いの場として活用できる。また、まちなかの賑わい創出といった効果も期待できる。こうしたことから、誘致場所として伏虎中学校跡地が最適であると考えている。
(問)
市民会館のホールは、今の市民会館のような多目的ホールとなるのか。
(答)
ホールの機能については、良質な音楽機能を有するホールを希望される要望や、他種類の催事に対応するホールを希望される要望が寄せられているところだ。ワークショップでは、中規模の多目的ホールや音楽機能を重視したホールが必要であるなどのご意見があった。今後、要望や市政世論調査、アンケート調査、ワークショップでのご意見を参考としながら、ホールの機能を決めていきたいと考えている。

不老橋の修復について

(問)
不老橋が壊れたのはいつか。その原因は何か。壊れてから現在まで修復について、どのような取り組みがされてきたのか。
(答)
5月に柱の一部が破損し、修復方法を検討していたところ、10月4日に欄干の一部が落下し破損したものだ。状況からみて老朽化による破損と考えられる。修復については、国指定文化財の一部であるため、国へ届出するとともに、和歌山県教育委員会と協議しながら、専門家のアドバイスを受け修復方法について協議を進めている。
(問)
修復は今後どのように進められるのか。
(答)
国・和歌山県と協議しながら、来年度の国庫補助事業として修復を進めていきたいと考えている。修復方法の詳細については検討中だが、できるだけ早期の修復を目指していく。
(問)
壊れた箇所以外にも親柱と欄干の間に、すき間があるため時間が立てば立つほど全体の欄干が壊れるおそれがあると思うがどうか。
(答)
江戸時代に建設された橋であるため、少しずつ老朽化が進んでいるものと思われる。橋全体の状況把握に努め、保全方法を検討したいと考えている
(問)
修復するにあたっては、彫刻の模様や欄干の形などは現状と変えないことが必要だと思うがどうか。
(答)
専門家の意見を伺いながら、できるだけ現状を変えないような修復方法を考えていきたいと思う。
(問)
観光客などに対する注意書きが必要だと思うかどうか。
(答)
注意を喚起するような案内について検討していく。