2012年 6月議会 姫田高宏の一般質問

津波避難場所の確保と避難路の整備について

(問)
 「津波の時にどこに逃げたらいいのか」と多くの市民が関心を持っている。私は地域のみなさんと毛見や琴の浦の裏山、和歌浦のテング山や妙見山を 歩き、どのような整備が必要か見てきた。市は津波から避難するための避難路の整備費を1件100万円まで、全額補助する制度をつくった。十分気配りが行き 届いた制度だと思う。市長自ら各地区に行って「補助制度を作ったのでどんどん整備しますから」と説明していると聞いたが、その予算は500万円しか持って いないのは少なすぎると思う。この予算の増額について、市長の考えはどのようなものか。
(答)
 津波からの避難は、地震発生後から津波が到達するまでの間に、とにかくあきらめずに津波避難目標地点である高台などに避難する必要がある。このことから避難路の整備については、状況に応じて補助金の増額を検討していく。

住宅施策について

(問)
 市内中心部の市営住宅空き家募集に応募が殺到している状況をみると、中心部に市営住宅が不足しているのではないか。市営住宅不足を補う方法として、民間賃貸住宅を市が借り上げ市営住宅家賃の基準で貸し出すことが合理的だと考えるがどうか。
(答)
 市営住宅は住宅に困窮する低所得者に対し、低廉な家賃で賃貸することを目的として市全体の住宅需要を勘案して整備してきたもので、空き家募集は 募集戸数が少ないことから市内中心部に人気があることは事実だが、市全体の戸数としては不足しているとは考えていない。民間住宅の活用は「公営住宅整備基 準」への適合が求められることによる新たな投資が必要なことや、借り上げ契約終了時の入居者の退去などの問題点を考えると特に合理的とは考えられない。
(問)
 住宅第2課が担当する住宅の家賃減免の是正はどこまで進んでいるのか。今後の計画と見通しはどのようなものか。
(答)
 今年度の減免率は前年と同率だ。住宅施策に係る様々な課題について整理しながら、当該施策委員会で協議を行い今年度中に適切な家賃についての考え方を示す計画で、作業を進めている。

スポーツ施設について

(問)
スカイタウンつつじが丘に20面の市営テニスコートを作ることになっている。建設費は、72億円で、その内訳は50億円は4万1千㎡の土地購入 費。5階建ての管理棟と4面の屋内コートに12億円。16面の屋外コートとフェンスなどに9億円。設計や造成工事に1億円となっている。国体開催を口実に 売れ残ったつつじが丘の分譲地の処分と分譲地造成費用の回収のためにとはいえ、72億円の市費を投入することは問題だと思う。市には財政的余裕があると考 えていいのか。
(答)
 スカイタウンつつじが丘の造成の赤字は「負の遺産」であり、市財政健全化は重要課題。その用地を買い上げ累積赤字を減らし、テニスコートを設置 し国体に使用することでスカイタウンの知名度を上げることは住居地としてのイメージアップにもつながり、また財源としては交付税措置のある起債を活用する のが最も有利だと判断した。