2015年2月議会 一般質問

介護保険について

(問)
要支援が保険給付から外れることで、今受けている介護サービスはどうなるのか。
(答)
要支援の訪問介護と通所介護については、H29(2017)年4月実施予定の総合事業への移行になる。この事業実施にあたり、現在サービスをりようしている要支援認定者のニーズにたいおうできるよう、先行する他市町村の実施状況や本市の特性を考慮した上で、その仕組みを検討している。
(問)
介護報酬の引き下げが事業所におよぼす影響をどのように考えているのか。事業所の廃止でサービスが使えなくなるおそれがあると思うがどうか。
(答)
H27(2015)年度の介護報酬の改定率は2.27%の減額となっちたが、民間事業者の賃金水準を基礎とした賃金指数に基づき設定される地域区分も同時に見直しが行われた。本市の地域区分は、3%から6%に見直され報酬単価の減額による影響が緩和されると考える。今回の報酬改定で事業所が廃業となり、サービスが使えなくなることはないと考えている。
(問)
特別養護老人ホームへの入所基準が要介護3以上になれば、介護度2以下の方が退所を迫られ、もしくは入所できないことにならないのか。
(答)
要介護1または2の要介護者でやむを得ない事由により居宅において日常生活を営むことが困難である場合は、特例として入所が認められる。H27(2015)年3月31日以前から入所されている方は、介護認定の更新により要介護1または2になっても退所を迫られることはない。
(問)
特別養護老人ホームなどの施設入居の待機者数はどのようなものか。待機の解消策はどのようなものか。
(答)
特別養護老人ホームの待機者数については毎月施設から提出されるデータから把握している。この人数は2つい上の施設を重複して申し込みをされている方も含まれており、H26(2014)年5月時点で、来年度の改正を視野に入れ整理したところ646人となっている。待機者の解消策だが、特別養護老人ホームについてはH27(2015)年度からの3年間で計116床分、グループホーム180床分、特定施設入居者生活介護200床分、計496床分の整備を計画している。
(問)
公設の特別養護老人ホームなどの介護施設を持つ県下の自治体や中核市の状況はどのようなものか。
(答)
和歌山県下では、海南市と5つの一部事務組合が運営する特別養護老人ホームが9施設ある。中核市については調査中で現時点では把握できていない。
(問)
市直営の地域包括支援センターは今後も維持すべきだと考えるが、どうか。
(答)
設置から9年が経過し、必要な人材も育っているため委託での運営に支障がないと考えている。地域包括ケアシステムの構築を狙う部署を市に設置し、15箇所の地域包括支援センターの機能及び連携の強化を図る。
(問)
介護に起因した虐待などの事件が起こっているが、把握しているのか。また把握する体制やそうした事件や事故を防止するための検討は行われているのか。
(答)
高齢者虐待に関する相談、通報については本市の関連部署及び地域包括支援センターで対応し情報については共有している。また地域包括支援センターにおいて高齢者虐待の防止や早期発見に向けて、地域における関係機関等のネットワークの構築を図っている。
(問)
同居家族がいる場合の生活援助について定めたケアマネジメント支援マニュアルについて、友人や知人の援助や自費利用を推奨するかのような視点を求めていることは、問題があると思うがどうか。
(答)
院内介助については原則、病院スタッフによるものと考える。ケアマネジメント支援マニュアルは、友人や知人の援助や自費利用を推奨しているわけではなく、適切なケアマネジメントにより院内介助が適正に算定できるようマニュアル化を行ったものだ。制度外のサービスや介護保険の制約に縛られず自由にサービスを選択できるようにしている。

事業のあり方と進め方について

(問)
市が行う様々な事業や市の施設を新たに建設したり、建て替えたりする場合に構想段階、計画段階、設計段階など、そのときどきに市民に公表して様々な要望や意見を取り入れ、より良い事業、施設になるようにすべきだと思うが、市長の考えはどうか。
(答)
私は、市民の様々な要望や意見を取り入れることは重要だと考えている。そこで市政報告会を開催することにより、私の考え、市の方針や事業計画などを直接、市民の皆様に説明する場を設け、ご意見をお聞きしているところだ。また市民のご意見を計画や市土行に反映させる機会を確保するためパブリックコメントの実施や担当部署による地元説明会などを開催しているところだ。今後も、適切な時期に適切な手法を用いて市民のご意見をお聴きし、より良い事業が実施できるよう努める。
(問)
市民会館の耐震化について、これまでの検討の経緯はどのようなものか。施設の建て替えにあたっては、利用者の要望を事前に把握した上で工事を進める必要があると思うが。
(答)
現在の市民会館については、H22(2010)年度に耐震診断を行い、耐震補強が必要との結果が出ている。またH25(2013)年度には、空調や電気、舞台等の劣化度調査を行い、付帯部分についても老朽化が進んでおり、大部分の交換が必要なことが判明した。市民会館は本市が誇る利用ニーズが高い文化施設であり、関係部局とも協議を重ね、耐震改修は建て替えと同等に費用がかかること、また現地建て替えには、閉館期間が必要なことから、伏虎中学校跡地を候補地として検討するに至った。これら方向性について2月の定例教育委員会に諮り、本議会に関係予算を計上した。建替えにあたっては、利用者の皆様のご意見も参考にしながら施設の規模や内容を検討したい。
(問)
ほうらい荘の建て替えについて、これまでの検討の経緯はどのようなものか。施設の建て替えにあたっては、利用者の要望を事前に把握した上で工事を進める必要があると思うが。
(答)
市民憩いの家「ほうらい荘」については、施設の老朽化に加え、H22(2010)年に行った耐震診断の結果、利用者の安全を優先し、H25(2013)年3月末をもって、やむなく閉館した。その後、跡地に民間事業者が浴場や貸し館などほうらい荘の機能を盛り込んだ空間を設置するものとする整備事業を公募型プロポーザル方式により行った。この募集はH25(2013)年10月15日から11月15日まで行ったが、残念ながら応募がなかったため、種々検討した結果、跡地に市が建設するものとしてH26(2014)年度に基本設計予算を計上した。完成に至るには、期間を要することから、現行の元気70パス事業の公衆浴場回数券の枚数を6枚プラスすることにより、利用者の不便の解消に勤めてきた。また、新しい施設は、従前のほうらい荘において、利用の多かった機能を盛り込むこととしている。